交渉履歴を記録する
金融機関との取引のなかで業績報告や経営改善計画の進捗報告などを行ったり、融資やリスケジュールなど自社が希望する条件を交渉したり様々な接触を行います。
それら金融機関の交渉履歴を記録しておくことはとても有用です。
なぜなら、自社がどういう時にどのような交渉をしているという履歴情報を蓄積することで、将来の取引を有利に進めることができるためです。
具体的に何を記録したらいいかというと、日付・金融機関名・交渉時の内容・提出した資料の名称などが挙げられます。
パソコンでスケジュール管理されている場合は、それを活用して上記の情報を管理すると良いでしょう。
パソコンであれば情報共有も容易です。(情報の管理は注意が必要です)
その際には提出資料は資料名、時点(試算表H23.9までなど)が分かるようにしましょう。また、提出資料をファイルで保管している場合そのファイル名を記録しておけばいいでしょう。
一方、紙ベースで管理する時の使用例としては以下のようなものがあります。
(リスケジュール中の会社を例にしてみました。)
拡大して説明します。
@の部分
1ページで半年分が記入できます。 1ヶ月を4週にわけて銀行毎に日付、内容、提出書類を書けるような表になっています。
銀行はメイン銀行とサブ銀行は別枠にして、それ以外は1つにまとめてあります。
この表は一覧性を重視しているため内容欄はこれでは少し足りないかもしれません。手書きなのでその辺は自由に飛び出して記入してもよいでしょう。
内容については、金額、金利や期間、要望に対する金融機関の要求、さらには当社の感想などを記入すると効果的です。
Aの部分
契約など期日がある時は予定をあらかじめ書いておきます。
この例では6月30日にB銀行でリスケジュール契約(条件変更契約の更新)の予定になっていましたが、交渉がまとまらず7月8日になってしまったことがわかります。
Bの部分
次月以降にある予定や契約、繰越事項を記入しておきます。
この例ではA銀行では試算表と資金繰り表を毎月第3月曜日に提出していることがわかります。また平成24年5月29日が次の契約更新になることがわかります。
その下欄には銀行の担当者、自社の担当者が記入してあります。
誰に話したということを明確にしておくという意図があります。
このような書式例を元に取引の傾向(融資、リスケ)や金融機関の数など各社様々な条件に合わせて書式を進化させていきましょう。
リスケジュールの交渉時は、金融機関それぞれが同時進行で様々な要求をしてきます。
対応(提出)期限が定められたり、経営改善計画が長期間になることからも履歴作成の必要性が高まります。
また、経営者と財務担当が別々で対応する場合は互いの情報を共有することが重要です。
言葉を換えればこの交渉履歴は営業日報のようなものです。
得意先との取引情報を蓄積・共有している会社は多いですし、その効果を疑う方も少ないでしょう。
金融機関との交渉情報も同様です。このように履歴を控えておくことで間違いなく交渉が楽になります。
金融機関の方針や方向性が見え、互いに担当者が代わっても影響を最低限に抑えることが出来ます。
加えて相手の望むものを欲しい時にだせるようになれば信頼性も向上しますし、なにを知りたいか明確になってくるため、無駄もなくなり交渉で追い詰められにくくなります。
交渉履歴の記録をはじめてみましょう。


