リスケジュールの検討と流れ
リスケジュールとは、金融機関と結んだ借入金の返済契約(条件)を変更することをいいます。
よく縮めてリスケとも言われます。
今回はリスケジュールの内容や流れ、どのような状態になった時にリスケジュールを考えるべきか解説していきます。
リスケジュールの概要
資金繰りに困ったとき、通常なら不足資金を金融機関からの融資によって充てます。
しかし融資での調達が難しい場合で、さらに恒常的な資金不足が考えられるときはリスケジュールを検討します。
リスケジュールのメリット
・返済を止める、減らすことによって融資を受けたと同様に資金繰りを安定させる事ができる。
・リスケジュールの期間中に自社の経営を見直すことができる。
リスケジュールを行うのは、(対象期間の)【 返済を止める・減らす額>融資で得られる額 】が見込まれる場合でなければなりません。
例えば3年間で1千万円分返済が無くなる(減る)ことと、その期間に融資で1千5百万円調達できることの両方が可能な場合は、調達する方が5百万円多くなりますから原則としてリスケジュールは行いません。
リスケジュールのデメリット
・返済を止めたりしている間はその金融機関からの融資がほぼ受けられないことです。
(対応は金融機関により多様化してきています。中小企業金融円滑化法の影響などがあり柔軟な対応になる可能性もあります。)
・金融機関からの干渉が増します。説明や資料の提出を今まで以上に要求されます。
注意する点
・返済を止める、減らすことでだけで資金繰りが完全に好転するというわけではないこと。
当初は資金を回せる(だろう)と考えていたものが、返済が苦しくなっているわけですから原因があります。
それを認識し、対策をとらなければ、リスケジュールで一時的に資金繰りが好転してもまた同じように苦しくなってしまいます。
しかし、我慢を続けて手が打てない状態にしてしまったり、支払の優先順位を間違えて業績を落としてしまったりしては大切な自社を守れません。
リスケジュールをすることで取引先に情報がでたり、倒産したり、経営者の個人資産を根こそぎ取られたりすることはありません。
正しい情報を知り、必要以上に恐れないことが重要です。
リスケジュールの流れ
リスケジュールのおおまかな流れを以下に説明します。
◇資金の現状を把握する。
借入による資金調達は不可能か?
返済を続けていくと資金はショートしてしまうか?
リスケジュールは先に述べたようなデメリットがあります。経営活動に制限を及ぼさない対策から優先して検討・実施していきます。
◇取り掛かれる事前準備の想定、取り掛かり
得意先からの入金口座の変更準備
口座自動引き落とし支出のリストアップ、手続き準備
約束手形払出しの取り扱い確認、他行への切り替え検討
定期預金口座の解約
現在取引のない銀行での預金口座開設
金融機関とリスケジュールの交渉を行う際に、その銀行に営業活動で使用する預金口座があるのは自然なことです。
ただ、リスケジュールの交渉には時間が掛かることも多いです。その間に希望通り返済を止めてもらえなければ余計な資金流出が増えます。
金融機関と対等に交渉できるために自社の弱みとなる点を少なくしておくことも検討が必要です。
預金口座を変更出来る準備をしておいても損はありません。
◇経営改善計画の作成
借りた時に返せると思った資金が返せない原因や、どうすれば返せるかという対処について事実と経営者の考えを数値と共に書面にして説明します。
改善活動に生かせるよう具体的に計画を作成することが重要です。
◇金融機関への連絡、通知
金融機関への通知は資金の状況によって順番は変わります。
一刻も早く返済を止めることが資金繰り必要である場合は、まず金融機関に返済できない旨を通知しそこから書類作成に移ります。
リスケジュールを視野に入れながら他の手段も試す場合などは、先に述べた準備と共に経営改善計画の作成にも取り組みます。
◇金融機関との交渉、契約
金融機関と合意した返済条件で契約を締結します。
ここで重要なのは自社の状況を把握し、譲れない点をしっかり認識していることです。(経営改善計画で明らかにします)
「これなら絶対大丈夫」と思えるぐらいの条件でなければ不用意に合意してはいけません。
無理な条件をのみ約束を守れなくなることは金融機関にとっても好ましいことではありません。
事前に準備をしているとこの段階での交渉もある程度余裕をもって行うことが出来ます。
◇金融機関へ経営改善計画の進捗報告
一般的に合意したリスケジュールの契約は一定期間になります。
経営改善計画があっても3カ月程度〜1年程度ごとに契約を更新します。
その際、計画の進捗状況や今後について説明を要求されます。(資料も要求されます)
計画より業績が上向いていれば返済金額の増額を求められ、業績が悪化していればその原因について説明を求められます。
◇金融機関との契約更新
前段の説明を経て契約を更新します。
その後も、報告−交渉−契約更新の作業を繰り返すことになります。
◇弊社ではこのような考え方を元にリスケジュールの検討・実行支援を行なっております。
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